コーヒーを飲むと筋肉がついたり、脂肪が落ちやすくなると聞いたことはありませんか。
コーヒーなどに含まれるカフェインは筋肉を増やし、余分な脂肪を落と効果があります。
筋トレの効果を高めるために積極的に取り入れましょう。
カフェインとはなにか
カフェインはコーヒー豆、茶葉、カカオ豆、ガラナなどに天然に含まれる食品成分のことです。
カフェインには興奮作用、利尿作用、自律神経を活発にしたり、集中力を高めるといった効果もあります。
さらに筋トレをする方に注目してほしいのが、運動能力を高める効果です。
筋肉増強、脂肪燃焼、疲労回復などが期待できます。
カフェインが沢山摂取でき、日常的に摂りやすいのがコーヒーやお茶です。
サプリなどではなく、飲料で摂取するとの体内への吸収率も高いと言われています。
飲料名 | カフェインの量 |
コーヒー | 60mg |
インスタントコーヒー | 57mg |
玉露(緑茶の一種) | 160mg |
煎茶 | 20mg |
紅茶 | 30mg |
エナジードリンクまたは眠気覚まし用飲料 | 32~300mg |
カフェインを摂取する筋トレへのメリット
カフェインを摂取することは、筋トレをする方にとってメリットがたくさんあります。
カフェインの働きについて知り、筋トレの効果を倍増させましょう。
筋力アップ(筋肉の力を発揮しやすくする)
筋肉の増量効果が直接的に出るわけではないのですが、筋トレへのモチベーションを上げて筋力アップに繋げる効果があります。
カフェインを摂ると脳からドーパミン、副腎からアドレナリンを分泌します。
これらが脳を興奮させ、筋トレに対する気持ちが向上し、結果的に筋肉増量につながるというわけです。
疲労感を軽減する
カフェインの最大の効果である興奮作用・覚醒作用は、脳を刺激することで活性化します。
脳の疲労を感じる部分を刺激して麻痺させるため、眠気や疲労を感じにくいのです。
筋トレ後の疲労感を軽減してくれるだけでなく、高重量・高回数のトレーニングにも疲れを感じにくいでしょう。
老廃物の排出を促す
カフェインの利尿作用が水分代謝をよくしてくれるため、体内の老廃物を排出してくれる効果があります。
カフェインは腎臓に作用し、腎臓が水分を吸収しようとするのを妨げる働きがあります。
それにより行き場を無くした水分が体外へと排出されやすくなり、利尿作用へと繋がります。
体内の老廃物や毒素は便や尿によって排出されるので、疲労やむくみ予防になるのです。
ただ、利尿作用があるということは体内の水分が減ってしまう原因にもなりますので、お水も一緒に摂ると良いでしょう。
脂肪燃焼を促進する
カフェインは体脂肪をエネルギーに変える遊離脂肪酸の放出量を増加させ、脂肪燃焼を促す効果があります。
体脂肪量を減少させるためには脂肪組織の中に含まれる遊離脂肪酸を血中に出す必要があるのです。
カフェイン摂取によってリパーゼという消化酵素が活性化され、これが体脂肪を遊離脂肪酸に分解して血中に放出します。
そして血中の体脂肪をエネルギーに変えて燃やしてくれるのです。
カフェインは体脂肪の分解作用を手伝う酵素の分泌を促進させ、体脂肪を燃焼しやすくするというわけですね。
代謝が上がり身体の血行が良くなる
カフェインは代謝に必要な熱量を増やしてくれる働きがあります。
代謝とは体内で熱を発生させて(体を温めて)エネルギーを消費することをいい、体脂肪を熱で燃やす働きがあります。
個人差はありますが、コーヒー約3杯で基礎代謝が約12%増加したというデータがあるのです。(1980年ネスレ中央研究所)
ちなみにカフェインをとって30分後に運動を開始すると最も脂肪燃焼効果が現れます。
この理由については次項で説明します。
筋トレに効果的なタイミングと摂り方
筋トレをする方にとってさらに効果のあるものにするために、カフェインの適正摂取時間や適量についてご説明します。
筋肉をつけたいならトレーニングを行う30分前
摂取したカフェインは30分〜2時間を目安に効果が現れ、約4時間ほど持続します。(持続時間には個人差があります)
筋トレ開始30分前に摂取することで、効果が出始めた頃にトレーニングを開始できるのです。
疲れを感じにくく集中力も高まるため、筋トレの効率を上げることができ、筋肉増強に繋がります。
疲労回復したいなら筋トレ後
カフェインは代謝を促進し、血流を良くするため、疲れた体に素早く栄養を行き渡らせる効果があります。
またカフェインの利尿作用により、老廃物を排出しやすくなるため疲労物質(疲労の原因)が溜まりづらくなります。
コーヒーなら一日にマグカップ3杯分を目安に飲む
コーヒーなどのカフェインは中毒性が高いため、摂取量を守ることでメリットを感じられます。
カフェインは摂取量を増やしてもさらなる効果は期待できないと言われています。
一度にたくさん飲むのではなく時間帯で分けるなどしてこまめに摂取しましょう。
- 健康な成人が一度に摂っても安全な量=体重×3mg
- 健康な成人が一日に摂っても安全な量=体重×5.7mg
(アメリカ食品医薬品局[FDA]のガイドライン参照)
平均すると一日にだいたい400mgほどが目安で、コーヒーならマグカップ3杯分相当にします。
カフェインが摂れる飲み物
カフェインが入っている代表的な飲み物をご紹介します。
コーヒーが一般的ですが、苦手な方でも他のものに置き換えられますので、取り入れてみてください。
コーヒー
覚醒作用や脂肪燃焼のほかにも、コレステロール値を下げる効果があります。
またコーヒーのいい香りによって、精神を安定させる働きもあります。
クロロゲン酸(ポリフェノールの一種)
高い抗酸化作用があり、筋疲労や筋損傷などの酸化によるストレス(劣化)を防ぎます。
また善玉コレステロールを増やすため、コレステロール値を下げる効果もあります。
ニコチン酸(ナイアシンとも呼ばれる)
糖質や脂質の分解・代謝、新陳代謝の促進を助けてくれます。
緑茶(玉露・煎茶)
緑茶は健康に効果のあるカテキンを豊富に含み、コーヒーが苦手な方も手軽にカフェインが摂れる飲み物です。
玉露はとても多くのカフェインを含みますが、高級食品なので頻繁に飲むことは難しいです。
また緑茶の中でも煎茶は安価で飲みやすいですが、カフェインが少なめです。
カテキン
血中コレステロールの低下、抗酸化作用、脂肪吸収の抑制があります。
エナジードリンク
多くのエナジードリンクにはカフェインはもちろん、血行を促進したり、体を動かすエネルギー源となってくれます。
美味しくて手軽に手に入られるものなので、ぜひ試してみてください。
ただし、砂糖などの甘味料が多く含まれ、1本あたりのカフェイン量が多いため、糖質のとりすぎや依存症には注意しましょう。
ローヤルゼリー
ミツバチから分泌される物質で、持久力を高めてくれる働きがあります。
またアミノ酸が多く含まれているため、筋トレ後に必要なタンパク質を、素早く体内に吸収することができます。
アルギニン・シトルリン
アルギニンやシトルリンには血管を拡張させる働きがあります。
体中の隅々や筋肉にまで血液を届けることができ、より筋肉が力を発揮しやすくなります。
カフェインの過剰摂取によるデメリット
カフェインは摂りすぎると危険な症状に陥る可能性があります。
適正量を守りながら摂ることが大切です。
中毒症状が出る場合がある
カフェインを一度に大量に摂取するとカフェイン中毒となります。
動悸、不眠症、下痢、吐き気などの健康被害を引き起こす可能性があり注意が必要です。
離脱症状が出る恐れがある
カフェインを常に摂取している状態だと、カフェインが切れたときに頭痛、眠気やだるさが出ることがあります。
これは離脱症状という依存症の一種で、カフェインがないと健康的な生活ができない状態なのです。
肉体だけでなく精神的にも依存してしまうとなかなか抜け出せない可能性があるので注意が必要です。
カフェインは筋トレに効果的!タイミングはいつがいい?効果を徹底解説:まとめ
いかがでしたか。
カフェインは適正量を守れば、筋トレをする方にとってメリットがたくさんあるんですね。
筋トレの効果をさらに感じたいのであれば、ぜひ取り入れてみてください。