筋トレ前の空腹感を満たしたい時、何を食べるか、いつ食べようか悩むことはありませんか。
そんな時にはさつまいもを食べるのがおすすめです。
この記事では、さつまいもに詰まった魅力と筋トレに及ぼす好影響について説明します。
筋トレ前のおやつは必要なの?
筋トレ前の栄養補給は筋肉の分解を防ぎ、成長をサポートしてくれる大事な役割を果たすのです。
筋トレなどで筋肉が使われるとき、エネルギーである炭水化物(糖質)が消費されます。
炭水化物を構成する糖質は体内でグリコーゲンと呼ばれる物質に変化し、さらには筋グリコーゲンとなり筋肉に溜まっていきます。
この筋グリコーゲンは筋肉の収縮活動が起こる際にエネルギー源になってくれるんです。
炭水化物(のちの筋グリコーゲン)が不足している状態だと、体内のタンパク質(筋肉の材料)を分解してエネルギーを作るため、筋肉が作られにくくなってしまうんですね。
筋トレにさつまいもがおすすめのワケ
さつまいもは炭水化物が豊富に含まれていますが、血糖値を上げにくく脂肪をためにくい食材です。
筋トレのエネルギーとなるだけではない沢山のメリットを、詳しくみていきましょう。
血糖値の上昇を抑える
さつまいもは低GI食材(血糖値の上昇具合が少ない)なので血糖値を上げにくい効果があります。
そもそも炭水化物を食べて太る原因は、摂取後の血糖値の上昇によるものです。
血糖値が上昇すると、それを抑えようとインスリンが分泌され、脂肪を溜め込もうとします。
つまりGI値が低いさつまいもは、脂肪を溜め込むインスリンの分泌が少ないため、太りにくい食材なんですね。
ちなみに、さつまいものGI値は55、白米は84、食パンは91、うどんは80と他の炭水化物と比べてかなり低いのが一目でわかります。
腸内環境が良くなりやる気を高める
さつまいもには食物繊維が豊富に含まれているため、便通改善効果がある他、ホルモンの関係でやる気を高める効果があります。
食物繊維を摂ることで腸内環境が整うと、セロトニンが腸から分泌されます。
食物繊維
血糖値を安定させるため、体脂肪を溜め込むのを防ぐ効果もあります。
また食物繊維は消化に時間がかかるため、腹持ちがよく空腹感も満たされるでしょう。
セロトニン
幸福感を得ることができるホルモンです。
気持ちが高まったり、やる気が湧いてくる効果があります。
しなやかな筋肉づくりに役立つ
さつまいもには9種類のビタミンと代表的なミネラルが豊富に含まれ、疲労回復やしなやかな筋肉づくりに効果があります。
【ビタミン】
- ビタミンC
→不足すると筋肉が萎縮して硬くなり、しなやかな筋肉が作れません。
- ビタミンE
→抗酸化作用があり筋肉疲労の回復に効果的です。
そのほかのビタミンもエネルギー生産に関わる要素で筋トレを効果的に行うために欠かせないのです。
【ミネラル】
- カリウム
→塩分を外に出しむくみを軽減してくれる他、筋肉の収縮を助け、しなやかな筋肉を作ることができます。足がつる原因もカリウム不足が一因なのです。
- マグネシウム
→こちらもカリウム同様に筋肉の収縮を助ける働きがあります
- カルシウム
→骨を強くするだけでなく、体内の胆汁酸という物質と合わさると、脂肪を小腸から吸収しづらくしてくれます。
カロリーを気にせず食べられる
他の炭水化物と比べてカロリーが少ないのに満腹感があるので、カロリーオーバーなどについて気にせず栄養を摂ることができます。
さつまいもは100gあたり134kcalですが、他の食材をみてみると、以下の通りです。
- 炊いた白米 →100gあたり168kcal
- 食パン →100gあたり248kcal
カロリーは運動によってエネルギーとして消費されるので、過剰に摂取したカロリーは余計な体脂肪に変わります。
余計な脂肪をつけないためにもカロリーの低い食材に置き換えるのは大切なことなんですね。
スイーツ感覚で満足感がある
さつまいもに含まれる脂質は他の炭水化物の中でも低いのですが、しっかり甘さがあるため満足感が得られます。
脂質はエネルギー源には重要ですが、とりすぎると余計な脂肪が増える原因になります。
砂糖不使用で低糖質なさつまいもは、つい甘いおやつを間食に食べてしまうという方でも脂肪を増やすことなく満足できる食材です。
筋トレ前のおやつに適した調理方法
さつまいもは調理方法によって栄養やGI値が変化します。
筋トレにとって効果的な調理方法を知り、効率的にさつまいもを食べましょう。
ベストな調理方法は蒸すか煮ること
蒸したり煮たさつまいものGI値は40〜50のため低めなので血糖値の上昇を抑え、脂肪を蓄えづらくしてくれます。
また、皮ごと食べる方が皮に含まれる食物繊維やビタミンCなどを豊富に取ることができます。
干し芋は高カロリー
さつまいもを乾燥させて作る干し芋は、水分が抜けて栄養がぎゅっと詰まっているためカロリーや糖質が高いです。
100gあたりの糖質を比べると干し芋は66g、さつまいもは30.3gです。
カロリーは100gあたり、干し芋が303kcal、さつまいもが132kcalです。
食べ過ぎると余計な脂肪がつく原因となるので、食べる量には注意しましょう。
焼き芋は冷やして食べる
さつまいもに含まれるでんぷんは焼き芋にすると麦芽糖という糖類に変化するため、GI値が1.5倍(85程度)に増え、血糖値を上げやすくします。
それでも食べたいときは、焼き芋を冷蔵庫や冷凍庫で冷やしてから食べましょう。
焼いて増えたでんぷんは冷やすことで「レジスタントスターチ(でんぷんの一種)」に変化します。
レジスタントスターチは食物繊維と同様の働きをするため、GI値(血糖値急上昇)を抑え、中性脂肪(血中の脂肪)を減らしてくれます。
また腸内の善玉菌のエサにもなり、便秘予防・改善も期待できます。
さつまいもを食べるタイミングや注意点
さつまいもは時間帯や食べ方によってはデメリットとなってしまうので、注意点を守って適量食べるようにしましょう。
筋トレをする2〜3時間前に食べると効果的
空腹時はエネルギーとして使われる栄養素が体内に不足している状態のため、代わりに体脂肪や筋肉までも分解して使います。
空腹感がある時に筋トレをしても、筋肉がつくどころか分解して減らしてしまうのです。
また食後すぐは血流量が増えるため、筋トレをすると心臓に大きな負担がかかります。
摂取時間を守って筋トレのエネルギーとして正しく使いましょう。
食べ過ぎるとカロリーや糖質過多に
干し芋はとくにカロリーも糖質も高いため食べ過ぎると脂肪をためてしまう原因になります。
1日の運動量とそれに適した必要カロリー・糖質を知って、摂取量を守ることが大切です。
調理方法 | カロリー(kcal) | 糖質(g) |
煮・蒸しさつまいも | 134 | 29.6 |
干し芋 | 303 | 66 |
焼き芋 | 163 | 35.5 |
さつまいものおやつ簡単レシピ
実際におやつとして取り入れられる簡単でヘルシーなさつまいものレシピをご紹介します。
レンジなどで手軽に作れるので忙しい方や料理が苦手な方にもおすすめです。
レンジで簡単ふかし芋
電子レンジにおまかせなので放っておくだけでできます。甘味はさつまいもだけでヘルシーなのに、ホクホクで美味しいです。
ヘルシーな冷やし焼き芋
焼き芋は血糖値を上げるため、冷やして食べるのがおすすめ。一手間加えるだけでGI値が下がる、まるで魔法のレシピです。
筋トレ前のおやつは絶対さつまいも!筋トレに効果的なさつまいもの栄養素と食べ方:まとめ
いかがでしたか。
さつまいもは筋トレ2〜3時間前に食べると、さらに良い効果をもたらしてくれます。
簡単に手軽に取り入れられ、栄養満点でヘルシーなさつまいもは、筋トレの効率アップに繋がること間違いなしです。